人生で初めて大人の玩具を買うことを恋人に伝え、
彼女は初めてのローター選びを始めた…

30話 『優しいメッセージ』

そうだ、晩ご飯のオカズ…。 習慣ていうのは凄いものだ。どんなに落ち込んでいても、日常の、こなさなければいけないことはすぐに思い出すようにできている。 頭に、冷蔵庫の中の絵が浮かぶ。 昨日の残りのタマネギがある。 たしか豚・・・

29話 『親友のママ』

夕方になって、久しぶりに涼しい風が吹いた。 こうやって少しづつ秋になっていくんだってことを、なんだか感じさせてくれる風だった。 荒川の河川敷。 鉄橋のそばに、夏の暑さで枯れた葦の草原がある。 その中にマットレスが転がって・・・

28話 『孤独のローター』

せっかく買った、もう愛着さえ今では感じるこのローターを、私は捨てようと思った。 テレビ局の、清潔だが、どこか無機質な女子トイレの個室。 私は太ももを開いたまま、私の愛液で濡れ、触れると少し粘っているリップスティックタイプ・・・

27話 『母子家庭の彼女』

「そのお洒落なローターはね、女にとって、半分は本物のリップスティックと同じ意味なの。ただのローターじゃないのよ」 ベテランソープ嬢であり、客というよりは、友人に近い存在の皐月さんの言葉を、俺は夜明けの浅草を歩きながら、何・・・

26話 『トイレでローターを使う意味』

「では、サブキャラの流れは、そんな感じで。どれくらいかかりますか?」 プロットはそれほど大きな修正はなく、私のアイデアが通った。 「はい、それでは、来週の水曜日までには、修正した原稿を送ります」 「楽しみにしています」 ・・・

25話 『ママのことを真剣に考えた』

メールで裕子を呼び出した。駅前のファミレス。 まわりに客がいないトイレのそばのテーブルで向き合って、これまでのことを聞いてもらった。 ママのこと、ママが電マを捨てたこと。 「電マってどんなの? 気持ちいいの?」 裕子には・・・

24話 『リップスティックの意味』

ソープランドの個室で、俺、初めてローターを買った。 それは君枝がネットで買ったようなお洒落なリップスティックタイプじゃなくて、昔からあるピンク色の小さな卵から電線が伸びていて、スイッチと電池ケースがくっついているやつだ。・・・

23話 『女の感覚』

「諭ちゃん、久しぶりね。今日はどんなシチュエーションごっこしようか」 吉原年齢、つまりホームページや風俗雑誌に載る皐月さんの年齢は二十九歳。 写真は加工するからそれでもなんとかごまかしがきく。 けれど俺は三年ごしの馴染み・・・

22話 『入れる物とハメる物』

始発電車に乗って、明るく白んだ都心を浅草に向かいながら、俺は、俺と君枝の関係を考えた。 君枝って女はきつい性格で、怒りっぽい。 おまけに脚本家っていう商売柄か、締め切りに追われると、ささいなことで俺に咬みついてくる。 こ・・・

21話 『ローターを持つ女』

こんなことなら、君枝から相談されたときに、ちゃんとやめさせるべきだった。 駅のホームで始発電車を待ちながら、俺はそんなことを思いながら、気の抜けた缶ビールをゆっくり飲んだ。 ジーパンの、そのまたトランクスの中、萎えきった・・・

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