14.きららな眸

furuetenemure14ぽちゃん、と水の滴る音がした。
濡れた毛先から湯面へ雫が落ちる音だ。

見上げれば満天の星空。

揺らぐ白い湯気が少し立ち昇って、
すうっと消える。

 

息を吐くと、肩に重みが乗った。
見ると美耶が頭を凭せ掛けてきている。

濡れて色を濃くした栗毛にキスをして、
日菜子は両手で無色の湯を掬った。
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3. 円を描く

furuetenemure3「なんでさっさと言わないの!」
美耶は怒ったように頬を膨らませていた。

「美耶が楽しそうだったから」

「楽しかったけどさ!」

ベッドに寝かせた日菜子の髪にドライヤーを当てて、湿った髪を乾かしていく。
ビタミンカラーのドライヤーは先日買い換えたばかりで、風量が多いのであっという間に乾いた。
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