初霜(3)|円卓の会

「では、今回の後夜祭のテーマは
仮面舞踏会ということで」

生徒会長の言葉に、
楕円のテーブルを囲んでいた全員が頷いた。

夕方の生徒会特別棟。ほぼ毎日
こまごまとした仕事のある生徒会役員だが、
今日の会議の議題は、
目前に迫っている社交ダンスの試験、
そして発表会後にある、
後夜祭で行われるダンスパーティーのテーマ決定だ。

この一週間、本校舎のエントランスに投票箱を設置し、
予め生徒会で絞っていた候補から、
全生徒に希望を投票してもらった。

そしてそれ回収し、数え終わったのが昨日のこと。
(こういうのが秘書たちの仕事なのだ)
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驟雨の隙間 (7)|ヤキモチ

このごろ、瑠璃のご機嫌が滅法悪かった。

とは言ってもクラスメイトのまえでは上手い具合に隠していて、特に異常はないのだ。
だが、ひよりの前でだけは素に戻るのだろうか、不機嫌を隠す素振りさえ見せない。

なにかに怒っているというよりは、なにかが気に入らないといった雰囲気だ。

「瑠璃、どうかした?」

「いいえ、べつに」

万事そのようなやり取りしか行えないのである。
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驟雨の隙間 (1)|秘書とは

shuu1「ねえ、わたくしの秘書になって頂戴」
少し高慢な、女王様然とした口調で彼女――藤ノ条瑠璃はそう言った。
聖母と慕われているはずの学年一の美女の、本性がそれだ。

 

クラスメイトが聞いたら腰を抜かすであろう口調に、しかしひよりは慣れたものと言わんばかりに読んでいた漫画を閉じた。
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