天使の艶笑 15

パソコンを立ち上げる。高校入学のときに買ってもらった愛機には、一般でよく使われているワープロソフトが入っていた。

「私はあの日、運命の人に出会った」

打ち込んで、やっぱりすぐ消した。
私らしくない。
私なら、きっとこう言う。

「例えば運命の人というものがいるとして」

まず美耶が行ったのは、雛子に対する徹底的な陵辱だった。

父親のいない夜を狙い、そっと寝室に忍び込む。
瑛一郎は今日から出張で、三日は戻らない。

美耶は口元に笑みを刻む。三日あれば十分だ。
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つかれた 10

『ぁ、あ……んぁ、は……ひ、あ、あっ』

遠くで聞こえる衣擦れの音。荒い吐息。美耶は思わず顔をシーツに伏せた。
下半身が重くなるのを自覚する。
そろりと指を伸ばし、胸元を探る。
淡く色付いた部分を布越しに引っ掻くと、意思とは関係なく筋肉が痙攣した。

「ん、んっ」

漏れそうになる声を噛み締めて、美耶は体を震わせる。
堪らずブラジャーをはずし、唾液を掬って胸先につけ、凝った実を抓んだ。 “つかれた 10” の続きを読む

待っててね 9

栗毛色の髪がふわりと揺れる。
夏の熱気は日が落ちても引ききらなくて、少女はこめかみを流れる汗を手の甲で拭った。
学校からの帰り道ではあるけれど、通りがけにベーカリーを覗くと、そこはもう閉まっていた。母は家に帰っているのだろう。

もやもやとした得体の知れない感情を抱えながら、少女は自宅の方角へと足を向けた。
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