□ 性的興奮の障害 性的興奮の障害 性的活動の完了までに性的興奮の潤滑-膨張反応を得る, または維持することの,持続性または反復性の不能。 この障害は,集中度,強度,および持続時間において十分な性的刺激にもかかわらず起こる。 この障害は一生に及ぶか,またはより一般的には後天的であってそのパートナーに 限定して起こることが多い。「私は性的に興奮しない」と言う女性もいるが, 患者の訴えは通常オルガスムの欠乏に関連している。
病因 一生に及ぶ性的興奮能力の低下は生殖器の構造と機能, 特にクリトリスの機能についての無知,および有効な快感喚起パターンと テクニックについての無知に関連することがある。無知と不安は相互に関係し, 相乗的な影響を及ぼしている:不安が無知を生じ,無知が不安を増大させる。 罪悪感を伴う性的結合と,罪の意識を伴う性的興奮が一般的である。 親密になることに対する恐れは大きな要因である。 性的に適切に機能していた時期の後で障害が起こった場合は, 現在の性的関係の現実を考慮すべきである。 通常,性的欲求の減少に先行して性的興奮の減少があり,そのような症例では, 性的欲求低下障害が初期の診断となる。 原因は,通常,結婚生活における摩擦や不調和である。うつ状態が原因になることがあり, さらにストレスの多い生活環境も原因となる。 身体的な原因には, − 局所疾患(例,子宮内膜症,膀胱炎,腟炎) − 全身性障害(例,甲状腺機能低下症,糖尿病―これは男性に対して より大きな影響力を及ぼす) − 末梢性障害または中枢神経系障害(例,多発性硬化症), − 筋肉障害(例,筋ジストロフィー) − 薬物(例,経口避妊薬,降圧薬,抗うつ薬;精神安定薬には様々な影響がある), − および女性の性的自己像に否定的な影響を与えることがある切除術 (例,子宮摘出術,乳房切断術)が含まれる。
女性は一生を通してオルガスムを得られるが,60歳以降は,パートナーが比較的減ること, および未治療の生理的変化(例,腟粘膜の萎縮症とその結果生じた乾燥と痛みを伴う性交)のため,性的活動はしばしば減少する。 閉経期後の女性の15%は,性的欲求が大きく減少する;ときとして,テストステロンとエストロゲンの組み合わせが有効な治療である。
診断と治療 病歴と身体診察は,障害の原因が主に心理的か,身体的か,それともその両方なのかを 確定し,機能不全の程度を確定するのに役立つ。 医師は通常,一般的な関心領域からしだいにより微妙な領域へと 質問を移してゆくことにより,性的な事柄を患者と話し合い,正確なデータを得るべきである。 器質的要因は,身体診察と適切な臨床検査の検討により,さらに調査される。 性的興奮の障害は,ほとんど常にオルガスム障害へと至るため,これら2つの障害の治療法は似通っている。
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