24話 『造花と涙』

勇一に疑われたのは、
皮肉にもウィバイブ4ではなかった。

それは袖口に入っていた
一枚の小さな花びらだった。

室生に誘われてデートをした植物園

ベンチのそば、風に舞った花びらが
知らぬ間に袖口にまぎれこんでいた。

それを勇一が自宅で偶然に見つけてしまったのだ。

形も色も特徴があり、
普通の家では栽培はできない。

都内でも限られた植物園でしか
見ることのできない亜熱帯の花びらだった。
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