お客様N(7) | 文江

先日女子大生が来た時と違うのは、部屋の真ん中がカーテンで仕切られていることだった。
その向こうにはベッドがあるのだが、文江に警戒させないために隠している。

部屋に入った文江は、その内装とインテリアの豪華さに目を丸くしている。

「ほんまにええんかね……勝手に家に入らせてもろうて。旦那様に見つかったら怒られるんじゃないかね」

「ハハハ。社長は今、大阪なんですよ。いつもわざわざ山の上まで来ていただくので、お礼をしたかっただけなんです。そんなに気にされないで下さい」

添島が例によって、晴れ渡った青空のようなカラリとした笑顔で言った。
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