「枯れない花」の記事一覧(3 / 3ページ)

21話 『ドライフラワー』

「当時、僕は築地の乾物問屋で アルバイトをしながら、 毎日、チラシの裏に作詞をしては レコード会社に売り込んでいたんだ」 私は妊娠したのだろうか… いいえ、していない。 そばで昔話をする室生の話を聞くふりをしながら、 瑞・・・

22話 『押し花』

「あれって、防水はどうかな?」 壁のタイルに頬をおしつけた 卑猥な姿のまま、肩や背中で荒い息をして 気分を落ち着かせている瑞樹を 背後から抱きしめて、 室生が耳もとで囁いてきた。 老人の指でイカされてしまった人妻は、 か・・・

23話 『揺れる花』

老人のホクロの多い背中に手をまわし、 右の肩に頬ずりし何度も噛みながら、 瑞樹は激しく悶え、 室生の男根を享受していた。 壁のタイルと 瑞樹の張りのある瑞々しい背中が擦れ合って、 ネズミが鳴くような音が 規則正しく浴室に・・・

24話 『造花と涙』

勇一に疑われたのは、 皮肉にもウィバイブ4ではなかった。 それは袖口に入っていた 一枚の小さな花びらだった。 室生に誘われてデートをした植物園。 ベンチのそば、風に舞った花びらが 知らぬ間に袖口にまぎれこんでいた。 それ・・・

25話 『花びらの行方』

その日は金曜日の朝だった。 勇一は週末に出勤し、月曜も火曜も 社長の代理で韓国に出張していたので、 水曜は休みをもらって自宅にいた。 そして偶然に亜熱帯の花びらを見つけて 妻を疑い、問い詰めたのだ。 シーツの上に落とされ・・・

26話 『いつもより濃い精子』

思わず、瑞樹は そばにあったウィバイブ4を強くつかんだ。 汗ばんだ掌の中、 振動が手首に伝わってくるのがわかった。 勇一の男根は太く熱く、何度も挿れて、 そのカタチはよく知っているはずなのに、 まるで初めてのような激しい・・・

27話 『枯れゆく花』

蜜と精液と汗で汚れたシーツを丸めて、 瑞樹は勇一の靴下といっしょに洗濯槽に入れた。 シャワーを浴び、 簡単に化粧をして服を着た。 赤い下着はつけなかった。 「俺も、ちょっと行ってもいい?」 セックスの後、 勇一はいつもよ・・・

28話 『漂う花』

「そうか、旦那さんに疑われたのか」 夫の勇一が福岡に出張した平日の午後、 瑞樹は室生を誘って映画を観た。 都内でも珍しくなった古い名画座。 午前中の客席には室生と瑞樹、 それに若いカップルしかいなかった。 上映が始まるま・・・

29話 『最後の交わり』

あふれた蜜が太ももの内側にまわって スカートを濡らしそうになった。 瑞樹は座席に落としたお尻を少し左にずらし、 蜜を蕾に集めるようにした。 左にずらしたことで室生と寄り添う位置になった。   こんどは室生の手が・・・

30話 『実のなる花』

不思議なこともあるものだ。 瑞樹はいつも室生のことを思い出しては、 そんな感慨にひたる。 室生が亡くなってから、わずか三日後に、 瑞樹は妊娠していることを産婦人科の医師から知らされた。     映画館・・・

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