14話 『枯れ木の雫』

ホテルの前で白い猫が車に轢かれて死んでいた。

それをよけ、顔をそむけながら二人でロビー入った。

室生が傘をすぼめて水を切る間に、
瑞樹は素早く部屋を選んでパネルのボタンを押した。

フロントの小さな窓から、
肉づきのいい中年女の手が鍵を差し出してきた。

猫の血が雨に流れているのを見たせいではないだろうが、
瑞樹はいつもより興奮していた。

きっとそれはカバンに隠し持ったウィバイブ4のせいだ。

けれど、血を見るということは生理を連想させる。

それにホテルに入って、
室生の男根を口にふくんだときも、
いつもとは違うと感じた。

萎えてはいるが、口の中のそれは、
少し芯が入っているというか、
いつものゼリーのような柔らかさではなかったのだ。

室生も確かにいつもより興奮していた。

「…汚いよ」

風呂に入る前に
男根を口にふくんだのも初めてだった。

くたびれた、ポケットの端がほころんだ
室生のジーパンを乱暴に脱がした。

灰色の色褪せたトランクスもゴムが伸びて、
たるんだ腹の肉につかまっている感じだった。

それを膝まで下げて、
いきなり亀頭に頬ずりをした。

室生はすぐにカバンの中身を見たがったが、
少し焦らすことにした。

頬に男根をこすりつけると、
尿と、イカの干したような匂いがした。

掌で睾丸を包むようにして揉みしだきながら、
白い毛が幾本も混じった陰毛といっしょに、
老人の亀頭を口いっぱいに頬ばった。

鼻孔からイカの匂いが抜けていった。

口の中で亀頭に舌をまとわせて吸いながら、
瑞樹はスカートをまくり上げ、膝をずらし、
赤いパンティをお尻から逃がしていった。

背後の鏡に、
パンティが太ももに下がって、
大きく露わになった丸いお尻が映っていた。

その谷間は褐色に沈み、
蕾と花びらが揺れていた。

室生もまた鼻孔から太い息を漏らし、
さっきまで傘の柄を握って雨で濡れたままの
左手を伸ばして、
若い人妻のお尻の丸みをまさぐり、
中指を蕾に届かせた。

「んんっ」

勃起とはいかなかったけれど、
それでも瑞樹の口の中で、
噛みごたえのある弾んだ肉が歯茎を圧迫していた。

赤い小さく縮んだパンティが足首に引っかかり、
瑞樹は左の膝を立てた。

そこにお尻から室生の手が伸び、
中指が花弁の奥に挿ってきた。

もう蜜でぐっしょりと濡れそぼっていた。

男根を吐き出し、瑞樹が顔を上げた。

唾液が唇の端から糸を引いて落ち、
男根を囲んだ陰毛に消えていった。

「見たい?」

花弁に中指の途中までを挿れた室生が頷いた。

瑞樹はベッドの端に置いたカバンに手を伸ばし、
赤い袋を取り出してチャックをつまんだ。

室生の中指は花弁に挿れたままだった。

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