8 隠された楽園|フィットネスクラブとアナルプラグ

fotエレベーターを降りて私の目の前にあったのはバリ島の高台にあるコテージを思わせる風景です。静かにエレベーターの扉が閉まると、明かりは足元からコテージへのアプローチの小道両側に置かれたキャンドルの炎と頭上に輝く南国の星の輝きだけ。

気のせいでしょうか、風までもあの熟した果実の匂いを漂わせています。JBと手をつないでコテージに入ると靴を脱ぎます。磨き上げられた床の感触が心地よいでした。

寝室にはキングサイズのダブルベッドがあり、その上には白い天蓋がかけられています。

テラスには大理石で出来た小ぶりなプールまであります。それもホライゾンタイプで端から水が下に流れ落ちています。

バスルームも普通のホテルの客室以上に広く、中央には二人でゆっくりと寛げる大きさの猫足付きのバスタブが配置されていました。

「Rei、シャンペンはどこで飲む?」

振り向くとJBがシャンペンボトルとフルートグラスを指に挟んでいました。

「そうね、酔いも醒めてきたから、プールにしない?」

「OK!じゃあプールで飲もう」

二人で洋服を脱ぎ、裸になってプールに入ります。この楽園のような雰囲気で異性の前での羞恥心も忘れて洋服を脱ぎ捨てました。

裸になったJBはさすがにエクゼクティブだけあって、見事に鍛え上げたボディです。それと最近の欧米人らしく全身脱毛をしています。ツルんとした肌もエステでのお手入れでしょうね。

水温が熱い躯を冷やしてくれて気持ちも落ち着きました。眼を凝らして周囲を見渡すと、この内装の巧みさに気が付きました。人工的な物を極力カモフラージュして自然の中にいるように錯覚させるトリックアートの技巧でしょう。

「ここはハリッドのスタッフが手掛けたと聴いているよ。どう気に入っただろう?」

JBがしてやったりという表情でシャンペンを啜りながら語りかけてきます。

「今まで、何人の女性をお連れしたの?色男さん」

「おや、おや。早くも嫉妬心が芽生えたのかな? まだ愛しあう前なのに」

JBが片側の頬だけを吊り上げて皮肉めいた口調で言いました。

「あら、あら。それはお誘い?それとも私が誘うのを待っているの?ふふふ」

JBは美佳から私のことを詳しく聞いているのに違いありません。たぶん、主人との夜の営みがなくなっていることも含めて。まあ、彼は遊びで足を踏み外すようなタイプじゃないから、遊び相手としたら最適かも……。それに彼のプロフィールは本国からの情報として確認済みだし。

お互いの会話が途切れて、虫の音だけが響きます。私も彼も手探りみたいな視線で次の一手を譲り合っているみたい。

さあ、どうしようかな?

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