お客様N(20)| エリカ様と伊藤

okyakusaman20エリカと伊藤の二回目のプレイがある日の当日の朝、エリカは東京から来た。

店の予約が入っているので、明日の朝にはもう東京に戻るという売れっ子である。

 

 

新幹線新倉敷駅からタクシーで来たエリカを、成田は出迎えた。

「遠い所、すいませんな。うちの伊藤も、すっかりあなたにハマったようで」

「いえいえこちらこそ、結構な額のお金をいただいて。そういえば社長さん、お尻の方の調子はいかがですか?」

エリカが急に聞いたので、成田はうろたえ、
横にいる玲子にきつい目線をやった。

成田がアナル拡張をしていることを教えるとしたら、玲子しかいない。

しかし考えて見ると、
成田のアナル拡張が上手くいけばその後エリカとプレイをすることになる。

だから玲子がそういう情報を伝えたのも当然か、と成田は思った。

「いや、その、まあ生まれて初めてのことなもんで、なかなか勝手がわかりませんな」

エリカは口の端を上げてクスッと笑い、
準備をするために別室に向かった。

成田は自分が四つんばいになっている姿を想像されたような気がして、屈辱を感じた。

しかしもしかすると、
この屈辱感もプレイのうちで、
エリカの方ではすでにプレイに入っているのかもしれない、と思った。

午後、約束の時間に岡山の事務所から伊藤がやって来た。
庭に車を止め、出て来た伊藤は動きがぎくしゃくしていた。

それを窓から見ていた成田は苦笑した。
もしかして奴はすでに勃起しているのか、と思った。

伊藤が応接間……に仕立てたプレイルームのドアをノックする。

返事はない。

もう一回ノックした後でそろーり……とドアを開けると、エリカの生足の膝が目に映ったらしい。

エリカはスーツを着てソファに座り、脚を組んでいる。

伊藤はハッとし、一瞬目を輝かせた後で戸惑ったように目をそらし、「お、お疲れ様です」と言った。

エリカは手に持った物を、
ぱしり、ぱしりと鳴らしている。

虜X 平ムチである。

それを右手に持ち、左手に当てている。

それがSM用ムチだと分かると、
伊藤はまた目を輝かせ、喜びを必死に隠すような複雑な表情をした。

「突っ立っていないで、中にお入りなさい」

「は、はい!」

伊藤は慌てて部屋に入り、
直立不動になった。

「まず報告を」

エリカが言うと、伊藤はそうだった、というような顔をしてカバンから報告書を出し、説明を始めた。

「……以上、国内外の経済が混乱する中で目標を達成できたことは、自信につながりました。来月からも全力で業務に取り組んで参ります」

報告が終わると伊藤は控え目ながらも笑った。

かなり無理のあった目標をクリアしたので、得意気である。

「よくやってくれました。お疲れさまでした」

エリカは立ち上がり、
平ムチをパシパシと鳴らしながら、
伊藤の周りを回った。

伊藤は緊張し、
しかし期待するように上目づかいをしている。

「では今日はもう、結構です。帰ってよろしい」

「は?」

伊藤はさっきまで顔全面に出していた期待の色を一瞬にして無くし、あ然として口を開けた。

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