1.早朝の剣道場にて

首都圏とは思えない深い緑の中に帝都大学のキャンパスはある。1junkyouju
その最深にひっそりと大学体育会剣道部道場が建っていた。

冬の早朝、ようやく明るくなってきた道場に二人の剣士が向かい合い竹刀を交えている。
白い道着と袴姿に身を包んだやや小柄に見える選手が剣先をゆっくりと円を描くように回している。

長身の紺色の道着を着た選手はその動きを嫌がるように自分の竹刀で払おうとするが、
白道着の選手にタイミングをすかされてしまう。

紺色の道着は、嫌がり素早く竹刀を振り上げ白の籠手を狙う。

「メェェーーーーン」

甲高い気合と共に、出来た紺色の隙を見逃さずに白の道義が眼に見えない速さで紺色の面を打つと同時にさっとり足で退く。

道場中央に進み合い、礼を済ませた二人はそのまま正座をして面を外す。

白い道着を来ていたのは女性だった。
帝都大学准教授の鷹木摩耶。
英国留学の後、異例のスピードで准教授に登りあがった。

黒い髪を束ね、ほとんど化粧もしていない。
白く透き通るような肌に練習の赤みで微かに染まっている。
薄く灰緑色がかった瞳には冷たい知性が感じられる。

紺色の道着は帝都大学政治経済学部4年。
剣道部主将を務める瀧澤隆治。

美少年の面影を残した整った顔立ちに眼には、燃えるような熱気があった。

「本日の稽古、ありがとうございました」

青年が床に額を付けて礼をする。
女性は細い顎を軽く上げて応える。

「汗をかいたわ。隆治、控え室に来なさい」

素っ気なく言い放つと摩耶は立去ってしまう。

正座したままの隆治は表情も変えずに、摩耶の姿が消えるまで頭を下げていた。

防具を仕舞い、女性用の更衣室に着いた隆治は一礼をして中に入る。

摩耶は白い道着のままに木製ベンチに腰を下ろしていた。

「さあ、隆治。始めなさい」

摩耶は氷を思わせる瞳を隆治に向け、脚を投げ出すように前に伸ばす。

摩耶の前に跪き出された右足を、
大切な宝物のように両手に包みながら顔を寄せて頬ずりし、
隆治は摩耶の足を舐め始める。

足の指も一本一本と丁寧に口に咥えて綺麗にしていった。

足の踵や裏までも済ませると、
摩耶は袴の裾を持ち上げ、スラリとした膝下を見せる。

摩耶の体毛の無い脛と筋肉の張りをほぐす様に両手のひらでさする隆治。

摩耶の酸味のある汗の香りと、
甘い体臭が混ざり合った匂いを胸いっぱいに吸い込んだ隆治は、
股間が強ばるのを感じていた。

「どうしたの? 隆治。もう勃起しているのか? お前はサカリのついた犬コロと同じだな」
摩耶は見下したように冷たく言い放った。

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